カタールに完敗アジア杯V逸 森保Jの“戦犯”と今後の課題
「負けるべくして負けた試合でした」
UAEで開催されたアジアカップ決勝(日本時間1日午後11時開始)の結果をスタジアムの記者席で見届けたサッカージャーナリストの中山淳氏は試合後、こう言った。
「カタールは、準々決勝で難敵の韓国相手に基本戦術の4DFを5DFに変更して守りを固め、カウンター攻撃に活路を見いだした。得点源は背番号11のMFアフィフと背番号19のFWアリのホットライン。分かり切ったことなのに森保ジャパンのベンチは特に前半、アフィフを<放置>した状態でプレーさせ、試合の流れを持っていかれた上、アリに先制点を決められた。森保監督というのは、選手の自主性に任せてしまうタイプの指導者ですが、相手を分析して勝つために最善を尽くしたカタールのスペイン人指導者サンチェスとの<差>は歴然としていました」(中山氏)
0―1で迎えた前半27分、左利きのMFハティムにミドルシュートを決められた。この選手は韓国を破った虎の子の1点をミドルレンジから決めた選手。
前半30分過ぎに森保監督は、ベンチ前にFW大迫を呼んで指示を与えた。トップ下のMF南野の位置を下げ、中盤に日本の選手を増やすことでカタールの選手に自由にプレーさせないようにしたが、前出の中山氏に言わせると「少なくとも先制された時点でやるべき手だて。森保監督は選手交代を含めて決断がとにかく遅く、数多くの局面で後手に回ってしまう。カタール戦の敗因に森保監督の無為無策を挙げざるを得ない」。