不調の阪神・藤浪は先発に固定せず中継ぎでの再生はどうか
■キャンプで彼と話したこと
阪神が沖縄で行っていたキャンプで、藤浪晋太郎(24)と話をした。
球団、ファンの多くがそうであるように、私も彼には大きな期待を寄せている。2017年のWBCでは日本代表投手コーチの立場で藤浪の侍ジャパン入りを強く推し、チームに加わってもらった。
大会前年の藤浪は7勝11敗、防御率3.25。成績だけを見れば彼を上回る投手は何人もいた。しかし、「日本代表」を名乗る以上、藤浪を招集しない理由はないと思った。その実力は日本ハムの大谷翔平(現エンゼルス)、巨人の菅野智之と並んで日本のトップと評価しているからだ。
周知の通り、その藤浪がここ数年、本来の実力を発揮し切れていない。ブルペンでの投球練習を見ても、迷いが感じられたのは確かだ。ノックを受けても、一塁手へ下から送球している。制球難を克服しようともがき、試行錯誤しているうちに、どんどん悩みが深くなっているのだろうと思う。
「そう考え込むなよ。球が暴れるのはいいんだ。ストライクゾーンの上下のブレは気にする必要はない。左右にブレないことだけ考えればいい。そのためには、腕を真っすぐ上にあげて、縦に振ること。まず、キャッチボールから意識したらいい」