マリナーズ開幕3連勝も…雄星 夏以降の打線援護は期待薄か
菊池雄星(27)のマリナーズが順調な滑り出しである。
28日(日本時間29日)のレッドソックスとの本拠地開幕戦はエース左腕セールを攻略し、12安打12得点の大勝で、アスレチックスとの日本開幕戦から3連勝。マリナーズの開幕3連勝は2014年以来、球団史上4度目のこと。昨オフは投打の主力を放出し、若返りを図った再建中の球団が下馬評を覆す好スタートを切った。
打線は1試合平均約9得点をたたき出しており、菊池は援護を期待できそうだが、過信は禁物。マリナーズは開幕ダッシュに成功しても、毎年のように失速してポストシーズン進出を逃しているからだ。
ここ数年、開幕から好調な打線は7月に入ったとたん低迷している。17年は6月に月間チーム打率2割8分8厘、総本塁打39本をマークしながら、7月には同2割3分5厘、同29本。昨年も同2割6分5厘、同40本から、同2割3分7厘、同19本塁打。毎年のように打線が湿っているのだ。
主力打者に故障者が出たり、不振に陥るなど、理由はさまざまだが、マリナーズ特有の地理的条件も原因の一つとみられる。米国西北端のワシントン州シアトルを本拠地とするマリナーズの年間総移動距離は約8万キロに達する。30球団最長の過酷な移動はマリナーズの選手から体力を奪い、失速する一因ともいわれる。今季は日本開幕戦で、往復約1万6000キロの移動を余分に強いられただけに、これまで以上に影響を受ける可能性もある。
その菊池は29日(同30日)のレッドソックス戦で本拠地デビュー。