あと1人でMLB初白星お預け…菊池雄星に足りなかった制球力
新人左腕がメジャーの洗礼を浴びた。
菊池雄星(27)がアスレチックスとの日本開幕2戦目に初登板したが、4回3分の2を4安打2失点。勝利投手の権利を得るまであと1人と迫りながら、白星はお預けとなった。
菊池は3点リードの五回2死一、二塁のピンチで1番セミエンにフルカウントから直球を中前にはじき返され、メジャー初失点。予定していた90球(91球)を超えたため、降板した。日本人投手では史上初の自国開幕戦でのデビューも、球数の壁に阻まれた。
2008年の日本開幕戦で登板し、世界一の経験もある元レッドソックスの岡島秀樹氏(野球解説者)は「初マウンドとしては及第点」とこう続ける。
「直球は走り、スライダーにも切れがあり、右打者へのバックドア(外角からストライクゾーンに食い込む球)も十分に機能していました。結果論ではありますが、セミエンは変化球にタイミングが合っていなかったため、直球ではなく、スライダーで勝負すべきでした。通常、ルーキーの初登板では、球数は80~90程度に抑えるのが一般的。菊池君も事前に首脳陣から聞かされていたはずで、決められた球数で5回を投げ切れなかったのは、今後の課題として残りました」