銀次の初捕手起用は誤采配…問われる楽天ベンチの危機管理

公開日: 更新日:

 楽天銀次(31)がプロ14年目にして、初の捕手出場を果たした。

 7日のオリックス戦、ベンチが捕手を使い果たしたことで、入団時は捕手だった銀次に急きょ、お鉢が回ってきたのだ。

 一塁から回った銀次は当初こそぎこちなかったものの、リリーフ陣を好リード。九回には遊撃・茂木のファインプレーもあって二盗を阻止し、延長十二回まで4イニングを無失点と役割を果たした。

「何も考えてない。必死にやった」とは銀次。くしくも、この日は2009年に急造捕手として10年ぶりのマスクをかぶった巨人・木村拓也氏の命日でもある。まさに奇縁だろう。

 が、終わりよければすべてよし、というわけにはいかない。木村氏の時は第3捕手の加藤が負傷退場するというアクシデントがあったため。今回の楽天は単にベンチの采配ミスだ。捕手2人制にもかかわらず、九回の時点で2番手の足立に代打を出している。捕手が足りなくなるのは自明の理だ。

 銀次は平石監督から「今季は捕手起用もある」と告げられていたというが、守備重視の一軍起用だった木村氏と異なり、銀次は6番打者のレギュラー選手。今季も打率・313だ。それを緊急時の第3捕手役というのは、危機管理の意味でも采配ミス。捕りそこねた変化球を足に当てて悶絶する場面もあったが、万が一があったらどうするつもりなのか。

 九回の代打策と「捕手銀次」の働きで引き分けに追いついた楽天。ベンチがコレでは前途は多難である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    佐々木朗希「開幕メジャー確約なし」のナゼ…識者は《朗希サイドの非常識な要求》の可能性を指摘

  2. 2

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 3

    下半身醜聞の西武・源田壮亮“ウラの顔”を球団OBが暴露 《普通に合コンもしていたし、遠征先では…》

  4. 4

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  1. 6

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 7

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 8

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 9

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  5. 10

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース