開幕3日前にトレード実現 楽天・石井GM「剛腕」発揮の秘密
開幕3日前の超駆け込み人事だ。
26日に発表されたDeNAの熊原健人(25)と楽天の浜矢広大(26)の交換トレード。則本の離脱で先発陣強化を図りたい楽天と、故障者が相次ぐ左投手の補強を狙うDeNAの思惑が一致したわけだが、楽天は昨オフから積極的に動いている。
昨年11月、FAの浅村栄斗を獲得。古巣の西武に加え、オリックスや破格の高額条件を提示したソフトバンクとの争奪戦を制した。さらに、菊池保則との交換トレードで元広島ドラ1の福井優也を、金銭では巨人の橋本到を獲得。補強の一方、育成や外国人選手を含め、計20人を放出した(うち6人は育成で再契約)。
これらの「仕掛け人」は昨年9月、編成トップに就任したばかりの石井一久GM(45)だ。のらりくらりとした雰囲気とは裏腹に「やり手」の一面を持つ。開幕3日前にトレードをまとめる今回の一件がその最たるものだろう。一軍での実績は乏しいものの、入団5年で38試合の登板にとどまる浜矢を放出して、15年ドラフト2位右腕の獲得だ。剛腕がまたまた炸裂した格好である。