著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

大谷派vs菊池派に分かれ…岩手で「花巻の乱」勃発の恐れ

公開日: 更新日:

 そのうち、大谷派と菊池派の集まる飲み屋が分かれるようになり、

 ついに花巻は2派に分かれて、「大谷派とは付き合うな」「菊池派と口をきいちゃならね」とかなって、とうとう両派が花巻東高校に押し寄せ、

「カントクぁどっちの味方だ!」

「この際はっきり白黒つけてもらわねば収まらね!」

「んだすけ!」
監督「え~、私としては、どっちも可愛いので」

「そったらこと言ってるから甲子園で勝てねんだ!」
監督「いや、それとこれとは……」

 とうとう両派、筵旗をおっ立ててそれぞれの実家に押し寄せて「もう我慢ならねえ、こうなったら相手を締め出すべ!」となるのを、家族が懸命に「あの野球のことですから、穏便に」となだめようとしても「何言ってんだ、野球は勝ち負けだべ!」「そうだそうだ!」とお互い一歩も引かず、勢力拡大に血眼となり、「そうだこの際、大船渡高校の佐々木ん家を巻き込むべ!」「オ~!」と猛り立つ中に、怪しげな黒サングラスの男が何人か紛れ込み、一人一人の耳元へ「次の選挙はうちをひとつ」と囁いてたり、さまざまなニンゲンモヨ~が展開したりしねべか?

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