バルサ戦よりシティ戦を選んだのは名将ペップがいたから
絵になる漢の魔力に釘づけにされた
ヨコハマ・マッチを選んだ筆者には、注目したいポイントがあった。それは、名将の姿だ。
試合内容はDAZNで何度でも再生可能だし、細かいスタッツを流してくれるメディアだってたくさんある。しかしトップ・オブ・トップのクラブやスター選手の立ち居振る舞いは、リアルな現場でしか感じ難いものだから。特に監督のそれには興味があったのだ。
プレシーズンにもかかわらず、既に満身創痍感を漂わせていたシティ指揮官のジョゼップ・グアルディオラ(以下ペップ)。試合前日の公式会見での表情から、心身ともに疲労困憊なことを感じ取った。主力選手の各国代表活動参加にともなった合流遅れに加え、このアジアツアーには特有の蒸し暑さも付きまとう。納得うえ、ではあるのだが。
しかし、彼は実に“絵になる漢(オトコ)”だった。
前日練習、試合と現場で注視したが、彼から発信されるモノすべてが同じ空間に居合わせる人間達を釘付けにしてしまう魔力を持ち合わせている。
試合中のベンチサイドでの一挙手一投足、選手たちのプレーに対する感情を表現する姿は、まさに芸術そのものだった。