4年総額10億円で先発復帰 楽天松井“抑えに逆戻り”の可能性
踏み荒らされていない、まっさらなマウンドに再び立つことになった。
17日に、契約更改を行った楽天の松井裕樹(24)。今季は自身初のセーブ王(38セーブ)と活躍し、年俸1億1000万円から大幅アップとなる2億5000万円の4年契約を結んだ。さらに会見では来季の先発転向を明言。厳密に言えば、新人時代の2014年以来となる先発復帰である。
とはいえ、松井は先発時代、116回で75四死球と制球で苦しんだ。6年ぶりの先発はうまくいくのか。評論家の三井浩二氏は「ボール自体は通用する」とこう話す。
「抑え時代は真っすぐとチェンジアップ、スライダーのパターンだったが、もともとカーブも投げられる投手。ボールの勢いで押せるリリーフでは、それほど球種を必要としなかったのでしょう。先発になれば、またさまざまな変化球を使いだすはず。立ち上がりの心配がないのも利点です」
懸念もある。
「先発は長いイニングを投げる体力が必要ですからね。オフに走り込みや投げ込みで鍛えても、来季は100球ぐらいがメドになるのではないか。ただでさえ、制球は良いとは言えない投手。球数を無駄に増やし、結果的に短いイニングで降板する恐れもある」(三井氏)
体力と制球力次第では、抑えに逆戻りもありそうだ。