甲子園危機も…U18アジア選手権は台湾球界のドンが後押し
■「日程を延期する可能性はある」
夏の甲子園開催の雲行きが怪しくなってきた。
コロナ禍の終息の兆しが一向に見えない中、4月26日に日本高体連が8月に全国で分散開催される予定だったインターハイの中止を決定。これが同時期に行われる夏の甲子園開催に大きな影響を与えるのは必至だ。
東京や千葉の高野連は仮に、夏の甲子園が中止になった場合でも地方大会の開催に向けた準備を進める意向といわれるが、夏の甲子園に加えて地方大会まで中止になれば高校3年生は今年、一度も公式戦でプレーすることなく引退を余儀なくされる。
そこで気になるのが、9月6~12日に台湾(高雄)で行われるU18アジア選手権の動向だ。
代表メンバーの選考で重要視されている4月のU18合宿はすでに中止。公式戦もすべて中止なら、日本代表を選考することすら難しくなってくる。
高野連関係者が言う。
「現状、U18に向けた動きは止まっています。今年から明徳義塾(高知)の馬淵監督が代表監督に就任して首脳陣が一新されましたが、彼らの顔合わせは1度だけ。それもスケジュールの確認程度で、選手の選考については議題にも挙がらなかったようです。例年、代表選考はセンバツと合宿を通して大枠を決めるのですが、選手の実力は昨秋時点のものしか把握できていない。甲子園と地方大会が中止になれば、全国を北海道、東北、関東などの9ブロックに分け、高野連関係者による推薦方式を導入するしかなくなるでしょうが、そこから18人に絞るとなるとさらに困難になります」