米球界で規定違反相次ぐ 日本人選手に迫るコロナ感染危機
米大リーグでMLBが定めた新型コロナウイルス感染規定違反が相次いだ。
9日(日本時間10日)には、インディアンスの若手右腕プリーサックがシカゴ遠征の際、夜の街に繰り出していたことが発覚。同日のアスレチックス―アストロズ戦では死球をきっかけに両軍が入り乱れる乱闘に発展した。MLBの指針では、選手らに宿舎からの外出を認めず、濃厚接触となる乱闘も禁止している。7月末にカージナルスとマーリンズで集団感染が発生したため、MLBが改めて注意喚起したばかりだった。
そのカージナルスでは感染者の回復が遅れ、7月29日のツインズ戦を最後に4カード連続で延期される異常事態である。
開幕早々、コロナ禍に見舞われているのは、プリーサックの例を挙げるまでもなく、感染防止への意識が低い選手が少なくないためだ。個人名は明らかになっていないものの、カージナルス、マーリンズでは、複数の選手による夜遊びなどが原因でチーム内にコロナが蔓延したという。
さらに規定に違反した選手への対応の甘さも指摘されている。インディアンスの右腕のようなケースでは、72時間の経過観察、24時間以上間隔をあけた2度のPCR検査、抗体検査を義務付けられる。陰性なら1週間以内での復帰も可能なのだ。