ダル「サイ・ヤング賞」に絶好機 ナのライバル投手が全滅
カブス・ダルビッシュ有(33)に安定感が出てきた。
5日(日本時間6日)のロイヤルズ戦は7回を5安打1失点、4奪三振1四球で2勝目(1敗)をマーク。2戦連続クオリティースタート(QS=6回以上を自責点3以内)で、防御率2・12。チームの6連勝に貢献した。ダルは開幕前に「今季は自分のためというより、周りのためという(気持ちの)方が強い」と話したが、個人タイトル獲得のチャンスだ。
今季のナのエース級は故障者が続出。昨季のサイ・ヤング賞候補のうち、ナショナルズ・シャーザー(昨季11勝7敗、防御率2・92)が5日のメッツ戦で右内転筋を痛めて途中降板。ブレーブスの若手エース右腕ソロカ(同13勝4敗、同2・68)はアキレス腱断裂で離脱した。同賞を3度獲得しているドジャース・カーショーは7月の腰痛で出遅れた。投手陣が豊富なカージナルスは、一昨年に18勝を挙げた元巨人のマイコラスが右肘を手術。メジャーを代表する頭脳派捕手のモリーナを筆頭に計13人の新型コロナウイルス感染者を出しており、チームは崩壊状態だ。ダルのライバルになりそうなのは昨季、2年連続受賞を果たしたメッツ・デグロム(今季3試合で1勝0敗、防御率2・12)ぐらいのものか。
ダルはレンジャーズ時代の2013年に13勝9敗、防御率2・83、メジャー最多の277奪三振で、サイ・ヤング賞の最終候補3人に残った。この時はシャーザー(当時タイガース)に譲ったが、今季は果たして。