GK権田語る「W杯で『頼りになる』選手でないと意味なし」
そんな権田が復活のきっかけをつかんだのは森保日本発足後。鳥栖での活躍ぶりに着目した指揮官と下田崇GKコーチに抜擢され、19年アジア杯を初めてA代表正GKとして戦った。ここで準優勝に甘んじ、飛躍の必要性を痛感した権田は直後に2度目の欧州挑戦に踏み切る。それが現所属のポルティモネンセだ。ポルトガルでは浮き沈みを味わい、今季はいまだ出場ゼロの苦境にいるが、自らを奮い立たせてここまでやってきた。
「(パナマ戦が)18試合目とは知らなかった。僕と一緒にデビューした吉田麻也(サンプドリア)が100試合を超えたのに、自分は期待に応えられなかった。7戦無失点で並んだ楢崎さんにもホント失礼だなと感じます(苦笑)。もっとレベルを上げていかないと。W杯の大事な場面で『権田、頼りになるよね』って選手にならないと代表に来る意味がないんで」
31歳にしてチーム最後尾の大黒柱になりつつある男は際限ない。このままクラブで出番なしが続けば、今冬のJリーグ復帰も辞さないという。
這い上がるためには何でもやる――。そのド根性と貪欲さでカタールW杯まで走り続けてほしい。
▽ごんだ・しゅういち 1989年3月3日生まれ。東京都出身。FC東京―ホルン―鳥栖から19年1月にポルティモネンセに移籍。10年1月に日本代表デビュー。A代表18試合。身長187センチ、体重83キロ。