タイ・フットサル界のスーパースターは後世への道標になれるか
今季はUAE開催の予定ではあるが、いまだに大会詳細が発表されていない状況だ。
スパウットは当面、今季残りシーズンを精鋭揃うチームメイト達と切磋琢磨しながら、周囲からの信頼を得なければならない立場にある。
■5試合目にして何とかもぎ取った取った初ゴール
1月15日、Fリーグ公式戦アウエーで行われたYSCC横浜戦の後半だった。自陣でボールを奪取して運び上がった名古屋FP笠井大輝のシュートのこぼれに上手く反応し、スパウットは待望の来日初ゴールを決めた。 しかし、この得点シーンが、この試合の彼の最初で最後のハイライトだった。仲間との連携は皆無に等しく、ミスを連発した彼の表情からも「上手くいかない」という感情が滲み出ていた。
筆者が今まで見てきた鮮やかで、時に憎たらしく思えた彼の印象とは遠く懸け離れた姿だった。
初ゴールをベンチで称える仲間達の祝福にワイ(先方への敬意を込めて両手を合わせるタイ式挨拶)を持って返す姿からも、どこかまだ<ヨソ者>感が抜けずにいる自らの心情が、見え隠れしていたようにも見えた。