日本スポーツのコロナ対策はザル 月1検査はパフォーマンス

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「ステイホームをきっちり守っている人ならば2カ月に1回でも構いません。ですが、スポーツ選手は遠征が多い。月1度の検査では不十分です。プロスポーツは“興行”をしているわけでしょう。今は2000~3000円でもPCR検査を受けられるようになっている。スポーツ界はコロナ対策にもっと投資するべきです」

 とある大学のボート部はОB会から費用が補助され、2週間に1回のPCR検査を実施している。このような団体は限られているが、学生スポーツでもこれほど徹底しているケースもある。

 1回の検査をより安く済ませる方法もある。複数の検体を1つの試験管にまとめて検査をする「プール方式」だ。

 中国は昨年5月、都市の感染者を特定するためにプール方式を使い、9日間で900万人超を検査にかけ、日本でも今年1月から厚生労働省が行政調査で採用している。スポーツ界もこれを取り入れることでコストを抑え、検査頻度を増やすことはできる。

「プール方式は複数の検体をまとめたりと作業工程が増えるので、ダブルチェックなど検査体制を整えることが必須です。また、陽性反応が出た際は偽陽性の可能性を含め、対応をきっちり定めるなど課題もありますが、それでも有用な手段です。検出精度が劣るものの、無症状者への予防・管理を目的とした場合、検査方法よりも“検査頻度”の方が重要ですから」(宮地教授)

 月1回のPCR検査では安心・安全を買うことができないのだ。

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