ドジャース監督が訴え「アジア系米国人へのヘイトやめろ」
「アジア系米国人らへの憎悪、嫌がらせが激増している。そのようなイジメは卑怯だ」
昨季、ドジャースを32年ぶりの世界一に導いたデーブ・ロバーツ監督(48)が、球団の全関係者に送ったメールでこう訴えたという。
日本人の母親を持つ指揮官によれば、特に本拠地を構えるロサンゼルスのカリフォルニアとニューヨークの高齢者がいわれなき差別を受けており、ロバーツ監督も州内の自宅周辺で、心ない言葉を浴びせられたという。
同監督は、プロバスケットボールNBAの下部組織Gリーグでプレーする中国系米国人選手が試合中に「コロナウイルス」と罵られたことを耳にして、米国内に根強く残る差別を痛感。8日(日本時間9日)のオンライン会見では「我々の組織で差別を受けているアジア系米国人をサポートしたいと考え、球団内で共有する必要があると思った」と、メールの真意を説明した。
マリナーズのケビン・マザー元球団社長兼最高経営責任者による岩隈特命コーチへの差別発言が露見したように、依然として球団のトップですら米国外出身選手への偏見が根強いのは明らかだ。米国内ではコロナ禍によるアジア人蔑視が日増しに強まっていることもあり、在留邦人へのヘイトクライムは後を絶たない。