大谷翔平の「1番起用&登板間隔短縮」でエンゼルス指揮官が弾くソロバン
すでにポストシーズン進出が、ほぼ絶望的になっていたエ軍にとって唯一の見どころは大谷によるルース以来となる「2ケタ勝利と本塁打王」の偉業達成だ。これまで自身の希望もあって登板時に打席に立つリアル二刀流をこなしてきたタフガイとはいえ、シーズン終盤まで持ちこたえる保証はない。マドン監督としては大谷に一日でも早く勝ち星を2ケタの大台に乗せ、今季の残り試合は僅差で争うブルージェイズ・ゲレーロJr(35本)との本塁打王争いに専念させたいのではないか。
指揮官は大谷が早くからア・リーグMVP候補に挙げられていることに「彼がやっていることは別格だ。議論の余地はないだろう」と太鼓判を押している。
マドン監督が二刀流に最高の栄誉を手にさせたいのはもちろん、MVP選出を声高にアピールするのは指揮官自身にもメリットがあるからだともっぱらだ。
マドン監督は来季、3年契約の最終年を迎える。2020年の就任以来、ポストシーズン進出争いにすら絡んでいないだけに、自らのかじ取りで大谷にMVPを取らせることで自身の評価につなげようという意図が垣間見える。
大谷は指揮官の思惑通り、栄誉を手にできるか。