著者のコラム一覧
澤章東京都環境公社前理事長

1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(都政新報社)を上梓。YouTubeチャンネル"都庁OB澤章"を開設。最新作に「ハダカの東京都庁」(文藝春秋)、「自治体係長のきほん 係長スイッチ」(公職研)

小池都知事を北京冬季五輪に派遣するこれだけのメリット

公開日: 更新日:

■東京と北京は姉妹友好都市

 そもそも東京と北京の関係には長い歴史がある。両都市が姉妹友好都市協定を締結したのは1979年である。以来、両都市間の交流は、時の知事によって強弱はあったものの、40年以上にわたって続いている。最盛期には、北京市内に東京都が事務所を構え、職員を常駐させていたこともあるくらいである。さらに、小池知事の実質的な後見人として権勢を振った自民党の二階前幹事長は、自他ともに認める中国通である。

 思い出していただきたい、2020年2月、中国武漢で新型コロナウイルスが猛威を振っていた時期、小池知事は東京都の防災備蓄品である防護服を大量に中国に提供したことを。その際、小池知事が自民党本部の二階氏を日参し相談していたのは周知の事実である。

 小池知事にとっても北京行きのメリットは決して小さくない。

 米中の板挟みに悩む岸田首相を都知事の立場を利用して救い出せれば、大きな貸しをつくることにつながる。あるいは、外交的ボイコット強硬派の高市早苗政調会長の向こうを張って、親中・融和路線の小池知事を北京行きによって大々的に演出し、新たな対立軸を作り出すことも可能である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”