著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

MLBの「ロックアウト」はいつまで続く? 長期化で視聴者から見捨てられる可能性も

公開日: 更新日:

 新たな労使協定の締結が期日までに実現しなかったことで、大リーグでは機構と経営陣による施設封鎖(ロックアウト)が始まった。

 大リーグでロックアウトが行われるのは史上最長の労使紛争となった1994年から翌95年にかけてのストライキ以来26年ぶりのことである。

「百万長者と億万長者の争い」「ファン不在の対立」などと批判を受け、大リーグは人気の低下と観客数の減少という非常の事態に見舞われた。

 98年のマーク・マグワイアとサミー・ソーサの本塁打王争いによって社会的な注目度を回復、2007年には史上最高の約7950万人の来場者を記録して当時のコミッショナーのバド・セリグが「われわれは黄金時代を迎えている」と指摘するなど、10年代までの大リーグでは、労使対立はほとんど過去の出来事であった。

 この背景には1995年から97年までの3シーズンにわたる来場者の低迷という経験から、労使協定の有効期間を5年間とし、意見の対立はあっても交渉が決裂することを慎重に避けてきた選手会と大リーグ機構・球団経営陣の妥協と譲歩があった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  2. 2

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  3. 3

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  4. 4

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  5. 5

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  1. 6

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  2. 7

    “勝ち組”は中澤、辻、藤本…「モーニング娘。」たちの明暗

  3. 8

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  4. 9

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  5. 10

    悠仁さま「人々の幸せを願い」成年会見で高まる将来への期待…愛子さまの“国民と苦楽を共に”との比較も