<16>モーグルの上村愛子ちゃんも力説「スケートの天敵はサッカー」なワケ
日本人は熱しやすく冷めやすい。一方、スケート大国のオランダに行くと、私は金メダルも取っていないのにずっと覚えてくれていて、よく声をかけてもらえる。だから日本にいるよりも海外に行く方が身が引き締まる。
誰もが知る一流選手なら、注目されることで緊張感を保ち、意識が高くなる。目につくことがあれば周囲が注意することもできる。
■選手が監督を指導する
難しいのは、その中間。メディアからはノーマークだけど、それなりに強い選手は調子に乗りがちで一番やっかいだ。私の周りにも、もう少し謙虚になればもうちょっと上に行けるのに……と思っていた選手がいた。「私は強いのよ」と言っている割には速くない。勘違いしていて、もったいないなと思った。「私はこんなにやっているのに……」と泣いている選手もいたけど、私からすれば「え? それで?」というレベルだった。
選手は聞く耳を持って自分で考えながら練習しないと伸びない。もし監督やコーチと意見が合わなければ、「指導者を指導していく」くらいの気持ちで一緒にやっていくのもひとつの方法だと思う。