初Vの桂川有人にも強い海外志向 男子“黄金世代”の優勝が国内ツアーに与える深刻影響
【ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!】最終日
先週は男女ツアーとも黄金世代が初優勝した。
男子はツアー2年目の桂川有人(23)。今季は1月のアジアンツアー共催大会「SMBCシンガポールオープン」2位資格でメジャー全英オープンの出場権を獲得し、国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」ではプレーオフに残り2位の好成績を残した若手の有望株だ。
高校生の時に、ゴルフ環境に恵まれたフィリピンへ単独で渡り、腕を磨いている。欧米ツアーを転戦する金谷拓実(23)と同世代で、桂川も海外志向が強い。
評論家・菅野徳雄氏が、「ツアープロである限り、海外に目を向けないといけない」とこう語る。
「日本男子ツアーはスター選手不在から試合数が減っている。有望な若手がジュニア時代にナショナルチームで技術を身に付けても日本では力を発揮する場所が少ない。半世紀近く前も同じ状況で、国内に試合が少なく多くの日本人選手がフィリピン、香港などで開催される極東サーキットに出場して強くなった。杉本英世、安田春雄、杉原輝雄といったプロがそうです。今の若手が、国内ではなく海外を目指すというのは自然の流れ。強くなりたかったら国内で満足してはいけません」
日本ツアーを足掛かりに海外へステップアップする若手プロの流出が始まる。