「力士や親方の懐に入り込んで、甘い汁を吸おうとする記者は昔からいた。親方衆のたいこ持ちをやって酒食をたかりながら、裏で『彼らはオレの財布みたいなもの』と平然と言う記者もいたくらい。力士や親方も親分肌が多いもんだから、表面だけを見て『オレのことを慕ってくれてる』と勘違いする。貴景勝も一時期、朝乃山にウソをつかせた記者と懇意にしてたけど、素行を怪しんで関係を絶ったと聞いた。そういう人を信じる方にも責任があると言われたらそれまでだけど……」
ウソをつかなければ処分はもっと軽かったはず。朝乃山にとって高すぎる授業料となったが、失敗を糧にするしかない。