横浜移籍1年目の沖縄キャンプの夜に「ハマの大魔神」が声を掛けてくれた
前年まで3年連続セーブ王を獲得。横浜の守護神を務め、「ハマの大魔神」とも言われていた。チームの中では絶対的な存在だっただけに、一緒に行きましょうと声を掛けてもらったことは、とにかくうれしかった。
■一気にチームに溶け込めた気がした
もちろん、当時の横浜には仲間というか、知っている選手はいたけれども、会えば立ち話をする程度の関係でしかなかった。それだけに佐々木が声を掛けてくれたことで強力な味方を得たというか、一気にチームに溶け込めた気がした。それ以来、シーズン中も、一緒に食事をしたり、飲みに行ったり、佐々木とはグラウンド外でも付き合うようになった。
とにかく、よく食べるし、よく飲む。日本で252セーブ、メジャーで129セーブ。日米両球界で抑えとして活躍した要因のひとつは、あれだけの体と馬力かもしれない。当時、遠征先で会う佐々木の友達がいて、彼らとも飲み食いをしたけれども、たいてい佐々木に潰された。といって、一方的に飲ませて、潰すわけではない。佐々木と一緒に飲んでいると、ついていけずに潰れてしまうのだ。
ともすれば、「大魔神」の豪快なエピソードに尾ひれがついて出回りがちだが、佐々木の投げるボールや野球に対する取り組み方や考え方には驚かされた。(つづく)