大阪桐蔭“1強”が向こう10年続く「2つの凄み」 神宮大会・春・夏の3連覇へ圧巻の強さ
「突出した選手はいない」
14日の夏の甲子園、聖望学園(埼玉)を19対0で圧倒し、ベスト16進出を決めた大阪桐蔭の西谷浩一監督(52)は、今夏のメンバーについてこう言っている。
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「個々の能力や技術は、春夏連覇した(藤浪、森らを擁した)2012年、(根尾、藤原らを擁した)18年世代に劣るが、ピークを合わせる目に見えない力を持っている」
そうは言っても、全国の強豪校の監督が羨む超豪華メンバーが集まっていることは間違いない。
この日、2打席連続本塁打を放った捕手の松尾汐恩をはじめ、今秋ドラフト候補は3人いる。
「その一人である『5番・中堅』の海老根優大は千葉の京葉ボーイズ出身。小学6年時に100メートル走で全国4位に入った足、肩も一級品で、関東の超強豪校を含めた20~30校の中から、大阪桐蔭を選択しました」(関西の球界関係者)
この日、先発して5回1安打9奪三振と好投した2年生の前田悠伍(滋賀・湖北ボーイズ)は来年のドラフト1位候補だ。
「大阪、兵庫など関西はもちろん、北海道のスーパー中学生や、かつての根尾や今年の三遊間(伊藤櫂人、鈴木塁)のように、岐阜からも多くの逸材を獲得するため、愛知など中部地方の学校がアタマを抱えている。数年前には、高知の明徳義塾中から関戸康介(現日体大)を獲得した際、付属校の明徳義塾高の馬淵監督とひと悶着あったとも聞いた。最近は海老根や2年生の小川大地(神奈川・中本牧リトルシニア)のように、関東の中学生にも触手を伸ばしている。中本牧リトルシニアは本来、横浜高校とのパイプが太いだけに、関東の強豪校はウチもウカウカしていられないと戦々恐々です」(前出の関係者)