最下位目前の巨人に原監督vsフロント“ケンカ別れ”の火種 補強か若手育成かで衝突寸前!
2ケタ貯金から借金は2006年と酷似
悠々自適な貯金生活から一気に地獄の借金生活に転落するところは、06年シーズンと酷似する。
この年も4月は貯金12とロケットスタートを切ったものの、主力にケガ人が続出するとズルズル後退。8月4日に最下位に転落するなど最終的には4位に終わった。
3年ぶりに復帰した第2次政権の1年目だった原監督は「これまでこんなに弱いチームで野球をやったことがない」と嘆き、「うまい選手はいらない。強い選手が欲しい」と日本ハムからパ・リーグMVPの小笠原道大、横浜から門倉健をFA補強。翌年のオフにはヤクルトからラミレス、グライシンガー、横浜からクルーンを一気に“強奪”し、チーム再建を図った。同時に他球団を弱体化させることに成功し、07年からのリーグ3連覇につなげている。
今季通算16年目の原監督はこれまで、チームづくりや補強を巡って、たびたび球団と衝突してきた。
「V逸した11年には『育成の巨人』を掲げた清武英利球団代表がFAなどの補強を封印し、原監督と対立したことが『清武の乱』の引き金になった。02年からの第1次政権では当時の三山秀昭球団代表とぶつかり“人事異動”という事実上の解任劇も味わった。フロントの方針と合わなくなると、トップと衝突する。まさに今、そうなりつつあります」(巨人OB)
原監督は先週、「今が頑張り時」と笛を吹いたが、ナインが踊ってくれない。残りは22試合。3位以内のCS進出どころか、1975年以来47年ぶり2度目の最下位も現実的となってきた。
育成もいいけど、ガッツリ補強もしたい原監督。一方でかたくなに若手育成を求める球団と上層部。原監督が自らケツをまくる可能性も指摘されており、巨人の嵐のオフは、すぐそこに迫っている。