誰とは言わないが…傑出した選手を「あいつはオレが育てた」と吹きたがる自慢しいへ
「駆け出しの頃からこいつぁモノになるというのは分かってた。ただ、初ホームラン打った時に喜んで指を突き上げやがってな。守備でエラーしやがったくせに、ナンダその態度はト。そらもう厳しく言ってやったもんダ。ボタンの掛け方、髪形、練習態度、毎日重箱の隅つつきまくってやった。プロで食ってく基礎を教えてやったもんダ。鬼軍曹みてえにな。だからあいつはオレを今でも嫌ってるだろうさ」
てなことを吹くやつ、いるだろ?
■嫌われる真相
よく聞け、おまえが嫌われてるのは鬼軍曹だったからじゃねえ。おまえのええとこ取り、自慢しい、エラそうな、そのひん曲がった性格だ。
最初はコーチで使ってもらえたかもしれんが、今じゃフリーの野球解説者。今となってはプロ野球球団から指導者としての要請はなしのつぶてなのは、その性格に起因する。飛ぶ鳥を落とす勢いの現役を「オレが鍛えた」とか吹かないこった。
「あのとき厳しくしてくれたおかげで今があります」と向こうから打ち明けられるまで黙ってろ。「そんなこと覚えてないよ」と頭をかいて笑ってみい。自然に人は寄る。今のままでは食いっぱぐれる直前に、与党から比例名簿の一番下に載せられるのが関の山。
(いや待て。ええとこ取り、自慢しい、エラそう。なんだ、政治屋には向いてるじゃないか! いらん心配しちまったい)