影山優佳「伊東選手、三笘選手が攻撃の新しいスパイスに。一気に流れを変えられる選手が2人もいるのは本当に頼もしい」
デンマーク代表・エリクセン選手の人生逆転劇
見ていて興奮する選手はたくさんいますが、例えば日本代表の三笘薫選手のドリブル、伊東純也選手のシュートは見逃せません。アジア最終予選やキリンチャレンジカップでも、日本が攻めあぐねていたり、停滞している時間帯に一気に流れを変えられる選手です。そんな選手がチームに2人もいるのは本当に頼もしいですし、三笘選手のドリブルは次の動きがまったく読めないので、見ていてワクワクします。相手を3人も4人も抜くドリブルを代表戦という大一番で出せるメンタル、実力、自信……素晴らしいなと思います。
選手のプレーは1日置いて見直すと、また新しい魅力を見つけられることがあるんです。見た後に一回寝て、起きてもう一回試合を見直すというのはよくやりますね。
海外の選手だと、デンマーク代表のエリクセン選手が好きです。キャプテンシーにあふれ、プレーも堅実なスター選手。21年開催のユーロの試合中、心停止で倒れてしまい、ペースメーカー(植え込み型除細動器=ICD)を付けることになった。でも、イタリアの規定で機械補助のある選手は試合に出られず、インテルを退団。別のチーム(英プレミアのブレントフォード)に行き、そこで活躍して強豪のマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれる。そんな人生逆転劇がカッコ良くてすてきだなと思いました。
精神的なパワーの底上げを担っている選手なので、カタールW杯で活躍する姿もぜひ見たい。エリクセン選手が復帰して初めてピッチに立った姿を見たときは家で涙しましたし、私もへこたれちゃいけないと勇気づけられました。
選手のバックボーンを知ると、プレーを見て感情移入できる。いつか、自分で取材をしてみたいと思って、下手の横好きですけど、語学を勉強しています。
言葉の伝わり方も翻訳者によって全然違うと思う。海外の選手に直接、話を聞いて、それを日本語にしてファンのみなさんにお伝えする。そういうこともやってみたいですね。話してみたい方……いっぱいいますけど、例えば元ブラジル代表MFのカカ選手。5歳の頃、地元のサッカークラブに所属していた時、ACミランのカカ選手のユニホームを着ていたんです。プレーも貴公子的でイタリアサッカーを象徴するような選手で好きでした。