前回大会も1次リーグで全滅…カタールW杯でも白星ゼロのアフリカ勢が精彩を欠く理由
日本時間25日早朝のブラジルーセルビア戦で出場32か国が出揃った。アルゼンチンを下したサウジアラビア、ドイツを破った日本とアジア勢が金星を挙げる中、5カ国が出場するアフリカ勢は白星ゼロと躓いている。
初陣を切ったセネガルがオランダに0-2で敗れると、チュニジアはデンマーク、モロッコはクロアチアとスコアレスドロー。この日はカメルーンがスイスに0-1、ガーナがポルトガルに2ー3と善戦しながらも黒星を喫した。
次回2026年のW杯から、出場国がこれまでの「32」から「48」に増える。それに伴って「4.5」のアジア枠が「8.5」に拡大。W杯での実績に乏しいアジアが大きな恩恵を受けることに特に南米などから批判の声が挙がったが、その矛先は現状の「5」から「9.5」に出場枠が広がるアフリカにも向けられそうだ。
アフリカ勢は、前回18年のロシア大会で出場5か国がすべてグループリーグで敗退。9大会ぶりの「全滅」で、日本が16強入りしたアジアの後塵を拝した。
02年の日韓大会で初出場のセネガルが8強入りするなど、旋風を巻き起こしてきたアフリカ勢だが、総じて圧倒的な身体能力を武器とした爆発力を失いつつある。各国の主力選手が欧州リーグでプレーするのが当たり前となり、組織的な戦術やプレーを身に着けたのと引き換えに、個性を失ってしまったというのがサッカー界の定説だ。
今大会に出場するアフリカ勢のFIFAランクはセネガルの18位が最上位で、モロッコ22位、チュニジア30位、カメルーン43位、ガーナ61位。見せ場はガーナの奮闘だけ、というのでは余りに寂しい。