スペイン戦勝利のカギ…久保建英と鎌田大地に課せられる「ブスケツ封じ」の難ミッション
大会初戦で強豪ドイツを撃破し、2戦目で格下のコスタリカに敗れた森保ジャパン。3戦目のスペイン戦(日本時間12月2日午前4時キックオフ)に勝てば、決勝トーナメント進出を手中にできる。勝敗の行方を左右するポイントはどこにあるのか、ワールドサッカーグラフィック元編集長の中山淳氏に聞いた。
【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)
◇ ◇ ◇
大会初戦でコスタリカを7-0で叩きのめしたスペインは、2戦目のドイツ戦を1-1のドローで終えた。通算1勝1分け・勝ち点4・得失点差+7。グループリーグE組で堂々の首位である。
攻撃陣の主軸はアトレチコ・マドリードに所属するFWアルバロ・モラタ(30)だ。身長189センチ・体重85キロの偉丈夫。チームで唯一のCFタイプのストライカーだ。強靱なフィジカルを生かしてポスト役をこなし、攻撃の起点にもなる。ペナルティーエリア内を機敏に動きながらシュートチャンスをうかがい、チャンスをきっちりモノにする決定力の高さも光る。
今大会のスペインはレアル・マドリード所属のFWアセンシオ(26)が先発し、後半途中にモラタが交代出場というパターン。コスタリカ戦は後半12分に登場して1ゴール・1アシスト。圧巻はドイツ戦の後半17分に決めた先制ゴールである。
バルセロナでプレーする左SBジョルディ・アルバ(33)のグラウンダーのクロスに好反応。ゴール正面から左斜めに走りながら、ボールを右足アウトで合わせてコースを変え、ゴール左上隅に絶妙シュートを流し込んだ。中山氏がこう言う。
■CFモラタの一瞬のひらめきに注意
「大型FWですが、足元の技術が高くて柔軟なプレーも秀逸です。ドイツ戦のゴールが象徴的でしたが、相手DFの背後など死角に入って気配を消し、そこからDFの前にスルスルッと入ってクロスを引き出す。ワンタッチでゴールを陥れるのも得意。日本戦にはモラタが先発すると思われ、日本はCBの板倉滉がモラタを封じる役割を担うでしょう。1対1に強い板倉ですが、モラタはペナルティーエリア内で一瞬のひらめきから創造力あふれる技アリのシュートを放ってくることがある。板倉は、CBコンビの吉田麻也と連係しながら注意深くモラタをマークしなければなりません」