オリックス守護神・平野佳寿 プライドを傷つけられた2017年大会1次Rキューバ戦の“事件”
■四回に登板したことも
平野が憤慨したのも無理はない。前年16年は4勝4敗31セーブ、防御率1.92。オリックスの守護神としての誇りと矜持があったからだ。
「僕は『自分の後始末は自分でする』という考えで、ずっと抑えをやってきましたからね。交代を告げられた時は、『ええー……』と思ったほど。でも、国際試合はそれが当たり前なんですよね。いい投手がたくさんいるから、次から次に継投ができる。僕は初戦でそれに気付けた。こういうのが国際試合なんだな、とのみ込むことができたのが大きかったかもしれません」
代表メンバーは12球団から集められた選りすぐりの精鋭。選手個人のプライドが入り込む余地はないし、使われ方だって想定外ばかりだ。
「四回に登板したこともありましたよ(2次ラウンドのオランダ戦)。僕は元々クローザーなので誰かの後に投げるのは普通。でも、チームではエースなのに第2先発で登板する投手も出てくると思う。シーズン中なら大体、自分の出番というのは想定できるけど、国際試合はそうじゃない。そうした普段とは違う難しさはあるでしょうね」