浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有

公開日: 更新日:

 東京五輪パラリンピックの談合事件をめぐり、「電通五輪」の実態が少しずつ明らかになってきた。談合を主導したとされる広告大手「電通」が、「入札を有名無実化して電通の利益の最大化を図る」などと記した資料を社内会議で共有していたことが判明。16日、朝日新聞が朝刊1面で報じた。

 記事によれば、問題の資料が共有されたのは、大会組織委員会が五輪関連業務の発注を始める2年前の2016年のこと。電通から組織委に出向していた幹部職員が作成したものだという。電通関係者がため息交じりにこう明かす。

「恐らく、営業部長以上が出席して役員向けに営業情報を説明する会議の資料ではないか。『利益最大化』といった文言は、よく使われるパターン。どうやれば利益を上げられるかを説明する際、『入札を有名無実化』というフレーズを使ったのでしょう。社内用のプレゼン資料とはいえ、表に出てきてしまった以上、言い逃れはできません。違法行為を宣言しているに等しく、企業として相当マズいと思います」

 一企業として利益を追求するのが当然とはいえ、不正をいとわない姿勢が許されるわけがない。「入札の有名無実化」について、事実関係を電通に問い合わせたが、「当局による捜査・調査に支障をきたす可能性がありますので、回答は控えさせていただきます」(広報部)とのことだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース