佐々木朗希が超進化で侍Jエースに! 制限付き大谷&ぶっつけ本番ダルより期待できる根拠
「スライダーはまだまだですけど、ストレートの球速も質も昨年以上にパワーアップしたと聞きました」
つい4、5日前、ロッテOBがこう言っていた通りの投球だった。
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■捕手が捕り損ねた165キロ
4日の中日との壮行試合で自己最速かつ、大谷翔平(エンゼルス)と並ぶ日本人最速の165キロをマークした佐々木朗希(21)のことだ。
初回2死一、三塁で迎えたアキーノへの4球目。うなりを上げた直球は、捕手の甲斐が思わず捕り損ねたほどだった。
佐々木にスライダーを伝授したダルビッシュ(パドレス)が「真っすぐとフォークだけでどうにかなっちゃうと思う。メジャーの選手であれ、打てないと思うんで」と話していたように、この日はスライダーを封印。直球とフォークだけで中日打線を3回1安打無失点に抑えた。
その佐々木は宮崎合宿中のブルペンではボールが抜けたり、引っ掛かったり、制球を乱すことがあった。
本人がときおり首をかしげるシーンも。球界OBがこう言う。
「ダルビッシュから変化球や野球の取り組み方といったさまざまなことを教わるなど向上心が旺盛。まだまだスライダーは成長過程ですけど、自分自身で納得いかない状態が続いたからか、練習後に宿舎に帰ってからも、野球のことが頭から離れないみたいだった。合宿中は仲の良い山本、宮城、宇田川のオリックス勢とテーブルを囲み、野球の話をしていたようだし、宮崎の名物であるミカンをボールに見立てて、腕の振りをチェックしたこともあったそうです」
■5キロ以上増えた体重
そんなことがありつつも、まだ3月初旬の段階でストレートは自己最速をマークした。技術やメンタルはもちろん、体も成長を遂げているようだ。
大船渡高3年春の高校日本代表合宿で163キロをマークしたが、当時の国保監督は「本人の骨密度を測定したところ、球速に耐えうる体ではない」と、以降は剛速球を封印して球数も制限。プロ入り直後のシート打撃でも163キロを投げた直後に体に反動が出た。前出のロッテOBがこう言う。
「まだ完全ではないですが、徐々に球速に耐えうる体になってきた。一昨年オフからジムに通うなど積極的に筋トレに励むようになったようですから。プロ入り直後は食が細くて悩んでいましたが、宮崎合宿中は山盛りの白飯を食べるなど意識して強い体をつくろうとしている。そうした甲斐もあってか、体重はプロ入り時の88キロから5キロ以上、平均球速も5キロ以上増し、今年はさらに球速がアップしたのでしょう」