ヤクルト村上宗隆が狙うもう一つの「王貞治超え」 今季初打席初本塁打に他球団は戦々恐々
「あれを打たれたら、今季も攻めようがないよ」
ライバル球団のスコアラーが早くも嘆息だ。
広島との開幕戦の初回2死二塁。今季初打席で先制の2ランを放ったヤクルトの4番・村上宗隆(23)に、「広島バッテリーは果敢に内角を突いた。それも、長打と紙一重の高めを初球から3球続けた。間違いではないと思う。村上を抑えるには内角高めを怖がらずに使うしかない。そうやって胸元を意識させたにもかかわらず、4球目の外角低めのカーブに踏み込まれ、バックスクリーン左に叩き込まれた。今年もいきなり頭が痛いよ」と言うのである。
日本の4番として臨んだWBCでは、地獄と天国を見た。不振を極め、5番に降格。準決勝のメキシコ戦でサヨナラ打、米国との決勝戦で特大の同点弾を放ち、最後の最後で蘇った。「苦しんでつかんだWBC制覇の経験で、一段と凄みが増した感じがする」と言う前出のスコアラーは、「当たり前だが、中途半端な攻めではやられるだけ。厳しいコースを徹底的に突いて、歩かせてもOKという割り切りも必要だな」と警戒を強める。