元関脇・逸ノ城と湊親方の“歪んだ師弟関係” 幕内復帰直後の電撃引退、会見で目も合わさず
「腰の状態が(悪い)。歩くのも横になるのもしんどい」
そう言った力士は普通に歩いて会見場に入り、歩いて去っていった。
去る4日、元関脇逸ノ城(30)が電撃引退。引退届を提出した直後に引退会見という、あまりの手際の良さだった。
会見では引退の理由を慢性的な腰痛と話していたが、十両3枚目だった先場所は14勝1敗で優勝。5月場所(14日初日)での幕内復帰を決めたばかり。
さらに「確実に手に入るカネ」を放棄したことに首を傾げる関係者も多い。腰が痛くて5月場所場所を全休しても、7月場所は十両でいられる。7月場所も同様に休んだところで、9月場所の番付が発表される8月28日までは月給が発生する関取。つまり約4カ月、450万円以上の給料を捨てたに等しい。
当然、腰痛引退を信じる者は皆無。親方のひとりは「これ以上、師匠と顔を合わせ続けるくらいなら、数百万の損も惜しくない、と思ったのではないか」と推測する。
逸ノ城と湊親方(元幕内湊富士)の不仲は協会内外に知れ渡っている。逸ノ城が泥酔しておかみに暴力を振るう、勝手に部屋を出て一人暮らしを始めるなど、トラブルは枚挙にいとまがなかった。