横綱・照ノ富士が伊勢神宮奉納土俵で「出場」宣言も…5月場所は出るも地獄、休むも地獄
昨年9月の途中休場に始まり、もっか3場所連続全休の横綱照ノ富士(31)。2日の伊勢神宮奉納土俵入りで久々に綱を締めると、「できることを精いっぱいやって5月場所に臨みたい」と話し、ファンに対しても「頑張るので待っていてください」と、宣言した。
現在行われている春巡業で仕上げ、5月場所で復帰――という青写真を描く横綱。3月場所も最初から休場するつもりはなく、ギリギリまで出場の可能性を探っていた。
角界OBは「横綱審議委員会は『万全の状態になるまで待つ』と言っていたが」と、こう話す。
「力士は本場所から離れれば離れるほど、相撲勘、実戦感覚が失われる。本場所は2カ月に1度しかないのでなおさら。降格がない横綱といえど、まだまだ現役を続ける気なら『長期休場はしたくない』のが本音です。昇進直後にケガをした横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)が、当初は出ては途中休場を繰り返していたのも、それが理由でしょう」
しかも、長期休場明けで序盤に負けが込んでまたも途中休場……となれば、いよいよ「限界説」が噴出しかねない。というか、それ以前に照ノ富士の性格からして、限界を感じたらスパッと決断するだろう。両ヒザに爆弾を抱え、しかも糖尿病も患っているので、その可能性は十分ある。横綱自身、「万全というのは痛くないということ。それはあり得ない」とも話している。
休場は問題の先送りにしかならず、出場しても背水の陣。5月場所の復帰は、イバラの道どころではない。