十両・朝乃山の大関復活待望論に拍車をかける上位・三役の体たらく
危なげない相撲で勝ちきった。大相撲春場所初日は662日ぶり、2021年5月場所以来となる幕内の土俵で白星発進した十両朝乃山(29)。2日目は同じ十両の千代の国を下し、2連勝と上々の滑り出しである。
朝乃山自身が「まだ2日目ですよ。まだまだこれから」と話したように、残り13日もある。当然、本人は浮かれていないものの、ファンが待ち望んでいるのは大関復帰、そしてその先にあるものだろう。
朝乃山の不祥事が発覚した21年5月場所は、横綱白鵬(現宮城野親方)以下、自身を含めた4大関と上位陣は計5人。それが6場所連続休場の処分で三段目まで落ち、復帰を目指している間に白鵬は引退。正代も大関から陥落した。朝乃山の知らないうちに大関に上がって、知らないうちに陥落した御嶽海もいるが、上位陣は減る一方だ。
しかも、この日は「次の大関候補」と期待されている霧馬山、豊昇龍、若隆景の3関脇が全滅。新大関は当面、生まれそうもない上、横綱照ノ富士も休場続きでいつ引退してもおかしくないのが現状だ。