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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

ジャパン3戦目の相手サモアの進化 駆け引きを学んで強さに巧妙さが加わった

公開日: 更新日:

 サモアは、これまで強いフィジカルを生かした直線的なランを武器にしてきたが、20年に結成されたスーパーラグビーのチーム、モアナ・パシフィカにメンバーを多く送り込み、そこでゲームの駆け引きを学んで、強さに巧妙さを加えたチームとなった。

■日本は明確なバックスリーダーが不在

 象徴的なプレーが、7月22日に行われたジャパン戦の後半23分に奪った同点トライだ。ジャパンがSO李承信のPGで22対17とリードを広げた直後のキックオフで落球を誘い、マイボールのスクラムに持ち込むと、少しプッシュをかけてジャパンFWをスクラムにクギ付けに。そして、左の狭いサイドを攻めてSH斎藤直人とWTB松島幸太朗をおびき出し、左隅にトライを決めた。

 前半にナンバー8のリーチマイケルを一発レッドカードで欠いたジャパンは、後半途中でバックスの中野将伍に代えてFWの福井翔大を投入。FWを8人に戻したが、バックスが6人に減った分、人数の少ないサイドで不利な1対1に持ち込まれたのだ。

 残り20分を切った土壇場で、自分たちの強みと相手の弱みをうまく利用して勝負を仕掛けるあたりが、今のサモアの強さ。

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