スクラム、ラインアウトは向上したが…フィジカルで勝る相手の奇策に対抗する術は?
ジャパンがW杯で結果を出すために重要なのがセットプレーだ。
セットプレーにはスクラム、ラインアウト、キックオフ、ドロップアウトの4種類があるが、ジャパンは、スクラムとラインアウトの強化に力を注いできた。
スクラムでは、両チームのバックスの間に10メートルの間隔があり、そのスペースを利用してさまざまなアタックを仕掛けたい。だからこそスクラムを強化してきたわけだ。ラインアウトの場合はバックス同士の間隔が20メートルとさらに広がるので、うまくボールを獲得できれば攻撃のオプションが広がる。こちらも重要な攻撃の起点だ。
ただ、スクラムもラインアウトも、FWの体格差が大きく影響する。
そのため、かつてはしばしばマイボールを奪われることがあった。
現在では、長谷川慎コーチの指導でスクラムが安定。メンバーも、今回が4度目のW杯となる2番(HO)堀江翔太、3度目となる1番(左PR)稲垣啓太を筆頭に経験豊富で、試合中に相手に対応して組み方を修正できるレベルに達している。ラインアウトも、これまでジャパンにいなかった身長2メートル超のLO(5番)ワーナー・ディアンズが入って、獲得率が上がった。