競泳・大橋悠依 パリ五輪へ向けて200m個人メドレー1本に絞った“止むを得ない”事情
大橋悠依(競泳200m、400m個人メドレー/28歳)
12月1、2日に行われた競泳ジャパンオープンの400メートルと200メートル個人メドレー。東京五輪覇者として臨んだものの、いずれも16歳の新鋭・成田実生の後塵を拝し、結果は3位と2位だった。
大橋はパリ五輪に向けて200メートル一本に絞り、400メートルは「泳ぐ覚悟がない」と断念している。
スポーツライターの折山淑美氏は「パリ五輪に向けた土台づくりのための練習の疲労が残っているだけ、というならジャパンオープンの結果も納得ですが……」と、こう続ける。
「東京五輪後の大橋選手を見ていると、精神的な疲労が抜け切れていない印象です。東京五輪はコロナ禍で1年延期され、大橋選手はその間、ずっとメダルへの期待、重圧を背負い続けていましたからね。しかも、年齢的にも決して若くはない。厳しい練習を長時間やると回復が遅れるので、200メートル一本に絞ったのは仕方がないのかもしれません。ただ、それがプラスになるかどうか。大橋選手はもともと400メートルで頭角を現し、200メートルも速くなった部分もある。400メートルを泳ぐ体力がないと、200メートルも厳しいと思います」