巨人・阿部監督の泰然自若ぶりは原前監督と「雲泥の差」…新助っ人に見せる一喜一憂しない寛容姿勢
前の監督なら、すでに動き出していたに違いない。
メジャー通算178本塁打の巨人の新助っ人、ルーグネッド・オドーア(30=パドレス)が、なかなか目覚めない。一時はオープン戦打率.056と低迷。「まだ開幕前とはいえ、さすがにヤバイんじゃないか」という心配する声がチーム周辺から出ているのは事実だ。「これが原辰徳前監督(65)の頃だったら大変でした」と、さるチーム関係者がこう言う。
「外国人選手がなかなか当たらないと、原監督は『スカウトはどこを見ているんだ』とか『他の球団を見習って欲しい』とマスコミを通じて嫌味を言うから、職員は戦々恐々としていた。全権監督になった昨年までの第3次政権では、渉外担当が解任されたこともありましたからね。だから、原政権の終盤はみんな顔色を伺い、オープン戦で助っ人がうまくいかないと、この時期には国際部が現地へ飛んで、次の外国人を探しに行っていた。早ければGW前後の緊急補強に備えるためです」
阿部慎之助監督(44)は対照的だ。打率が.056に落ちた14日に「時差ボケじゃない?」と笑い飛ばすと、ようやく2安打を放った16日には、「ナイスバッティング。(札幌で)おいしいカニ食ったからじゃない?」と一喜一憂していない。