2年後のFA権行使を見据えた「ヒリヒリする9月を過ごしたい」に込められた思い
華々しい活躍で世界を沸かすドジャース大谷翔平(29)。
日刊ゲンダイが過去に連載した「秘話 大谷翔平『二刀流の血脈』」を、大谷の自信、気質、アタマの3点に焦点を当てて再編し、その軌跡を紐解いていく。(第6回からつづく)
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人に負けたくないという強い気持ち、身体能力に支えられた自信、能力を生かすための環境を選べるアタマ……それらがあるからこそメジャーでも大成したが、そんな大谷をもってしてもまだ成し遂げていないのがチームの世界一だ。
12年夏、韓国で行われた世界大会に出場したU18日本代表はそうそうたるメンバーがそろっていたにもかかわらず、結果は6位。日本ハム時代の16年にリーグ優勝、日本一にもなっているものの、翌年のWBCはケガで出場を辞退。世界一を狙う場にすら立てなかった。
そして17年オフ、エンゼルスに移籍。最優秀監督賞2回のマイク・ソーシア、同3回のジョー・マドンという名将のもとでプレーするも、チームはふるわない。過去6年はすべて負け越し。ワールドシリーズ制覇どころか、プレーオフにすら進めない状況が続いている。