【卓球・女子単】 早田ひなは高確率で銅以上…中国の分厚い壁を破れない時代は終わった
【女子シングルス】
WR上位4人は中国選手。その内シングルスに出場するのは1位孫穎莎、2位陳夢の2人。同5位の早田は上から3番目となり中国選手とは準決勝まで当たらない。準決で勝てば銀メダル以上が確定し、負けても銅メダル決定(3決)戦に回る。4番目の申裕斌(19・韓国)と「3決」で対戦しても早田に分があります。銅以上の確率は高いと見ています。
問題は7月16日付のWRに基づく、7月24日に実施される組み合わせ抽選です。早田が孫と陳のどちらの山に入るか。これからできる奇策があるとすれば、サーブくらいでしょう。卓球は相手の打ち方から回転を判断するスポーツなので、打球の瞬間にラケットの動きを激しく変える、例えばバックスピンとみせかけてサイドスピンをかける、あるいは見慣れない動きで打つなどで、相手に回転を誤認させると有利になります。それで「あれ?」と思わせれば主導権を握れる。孫は2月の世界選手権(1次リーグ)でWR155位のインド選手に負けた。あれは後述する異質ラバーの対策が足りなかったからです。中国選手を慌てさせたら勝機はある。
もう一人の平野は今のところ第8シードで、ドローは同国である早田とは反対の側に入ります。早田が中国の孫と同じ側なら平野は陳夢の側になる。一方、早田と韓国の申は別の側なので、結果、平野は申と同じ側になる。申は平野が絶対に勝てない相手ではないため、早田と「3決」で対戦するという痛し痒しの状況になる可能性もあります。(【卓球・女子団体編】につづく)