広島・大瀬良ノーヒットノーラン快挙の裏に「25歳・新星遊撃手」の抜擢あり
「信じられない。自分のことじゃないような気持ち。(最終回は)ここまで来たら、みなさんの前で達成できたらと思っていました」
お立ち台でこう言って大歓声に応えたのは、7日のロッテ戦で自身初のノーヒットノーランを達成した広島・大瀬良大地(32)だ。
140キロ台中盤の直球とカットボール、スライダー、シュートなどを織り交ぜ、危なげない投球。無安打のたまま迎えた九回2死から2四球を与えると、投手コーチが持ってきた水分を補給する場面もあった。それでも最後はポランコを右飛に打ち取り、安打と得点は許さなかった。
奪った三振はわずかに2、与えた四球は5。「なかなかお目にかかれない。素晴らしい記録」と喜んだ新井監督も「固い守備? 守っている野手も緊張したと思う」と言った。まさに打たせて取った大記録である。
中でも遊撃の守備機会は、ゴロと飛球を合わせて8。安打性の打球を含め、全てを堅実、軽快にさばき、大瀬良を助けたのが、遊撃のレギュラーに定着した矢野雅哉(25)だ。