「本田圭佑は所属先が無くても『引退しない』と。自分は好奇心がふつふつと湧いているところ」
現役最終年となった2023年は、日の丸をつけて共闘した大物選手が次々と選手生活にピリオドを打った。「(小野)伸二さん(札幌アンバサダー)、ヤットさん(遠藤保仁=G大阪コーチ)が引退し、自分もタイミングを計っていました」。引退に向けて迷いと葛藤の日々を述懐した。
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2人の偉大な先輩がユニホームを脱いだのが2024年1月。高校サッカー選手権の解説などを務めながら、身の振り方を模索していた。
「その時点では、まだYSCC横浜フットサルの契約が半年残っていたんですが、23年はケガも多かったし、7月1日の宮崎戦からJ3の試合に出ていなかった。フットサルのためにまた早朝6時からの練習に参加し、2カ月くらいかけて体をつくるのがしんどくなった。『俺はカズさんにはなれない』と思って2月、インスタライブでの引退発表に至りました」
10年南アフリカW杯16強入りのチームメートである闘莉王、駒野友一(広島育成コーチ)、大久保嘉人といった同世代が一足先にピッチから去り、ほぼ同時期に長谷部誠(フランクフルトU21コーチ)、岡崎慎司(バサラ・マインツ監督)も引退となれば、闘争心が萎えるのも致し方ない。