卓球女子シングルス早田ひなの自滅に見えた孫穎莎のバケモノぶり【卓球コラムニスト・伊藤条太 観戦記】
ストレート負けは仕方ありません。他の競技と同様に、卓球も年々進化している。コンディションが万全な早田が8年前のリオ五輪に出れば金メダルを取っていたかもしれません。今の卓球はより攻撃的になり、以前なら決まっていた速いボールが、台の前で倍返しされる。中国選手は倍返しに慣れているので、それをさらに倍返してくる。ボクシングでいえば、トリプルクロスカウンターです。ネット際のボールをバックハンドで攻撃するチキータも、登場した当初は決め球として使われましたが、今ではちょっとでも遅いと狙い打ちされるようになっています。人間離れした孫を倒すためには、想像を絶するような攻撃力の強化が課題になるでしょう。(談)
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早田は3日の3位決定戦で申裕斌(韓国)と対戦する。