中国卓球人気選手が国内で「ビジネス」の餌食に…ボロボロで挑んだアジア杯では日本に涙

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 半世紀ぶりに「壁」を破った。

 9日、卓球アジア選手権(カザフスタン)の女子団体決勝で日本が中国を3-1で下し、2021年大会(ドーハ)以来、2大会ぶりの優勝。中国が出場した大会での制覇は、1974年(横浜)以来50年ぶりの快挙だ。

 その立役者となったのは、シングルスの世界ランキング不動の1位に君臨する孫穎莎(23)を破った張本美和(16=世界7位)だ。

 そんな中、懸念されているのが中国国内で過激さを増す「卓球ビジネス」だ。

 張本に敗れた王者の孫は試合終盤、疲労の色を隠せなかった。国内屈指の人気を誇るだけに、パリ五輪シングルスで銀メダルを獲得した後は国内のイベントに駆り出され、メディアからも引っ張りダコ。今大会は開幕の前日まで母国で開催初年度を迎えた「チャイナスマッシュ」で優勝したその足で、カザフスタンへ。パリ五輪で同様にメダルを獲得した陳夢と王曼昱は今大会を回避する中、孫は「中国卓球の顔」としてフル回転しているのが現状だ。

「中国がアジア選手権に出場するのは実に半世紀ぶり。これは、中国国内のスポーツ人気が盛り上がりに欠けることへの焦りではないか。中国はこれまで国家を挙げて、卓球を始め、体操競泳など、多くの競技の強化に取り組んできた。その一方で、サッカーなどの強化がうまくいっていないのが現状。そのしわ寄せが卓球界に及んでいるといっていい」(放送関係者)

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