ベアトロフィーの古江彩佳が改めて教えてくれた「柔よく剛を制す」ゴルフの神髄
古江のベアトロフィー受賞を聞いた直後、筆者は千葉県のカレドニアンGCでプレーした。同コースは複雑なアンジュレーションやポットバンカーといったリンクスの思想を受け継ぎ、池と白砂の渚バンカーに象徴されるアメリカンタイプ。点と点をつなぐショットの正確さが要求され、グリーンも超高速が売り物。国内でもトップクラスの戦略性の高いコースだ。
同伴競技者のひとりに高校時代に名門野球部で鳴らした人物がいた。182センチ、105キロの偉丈夫。ドライバー飛距離は300ヤードを超えることもある。高齢の筆者とは時には100ヤード以上の差があったが、アプローチとパットで何とかしのいだ筆者がスコアで上回るホールがかなりあった。
ゴルフは、確かなコースマネジメントとディフェンス力があれば飛ばし屋にも負けない。ゴルフにおける「柔よく剛を制す」と言えるのではないか。古江はゴルフの神髄と楽しさを教えてくれた。