森末慎二さん(1)前の組のおじさんのジョークにカチンときて、1年でシングルになりました
事務所に入って2年くらいした頃、京都で兄貴とゴルフをしたことがありました。当時、僕は顔が知られていたので、ロングホールが終わって、前の組のおじさんたちに「どうだった?」と聞かれて「10でした」と言ったら、「森末さんはゴルフも10点なんですね」と言われましてね。カチン! ときてね~。うまくなってやろうと思いました。
帰りの新幹線に乗る前に、売店にあったゴルフ雑誌を全部買って、「10万発打つとシングルになれる」というのを読んで「よぉし!」って。
まだ31歳くらいかな。体力はあったので、次の日から練習しまくりました。夜中の1時、2時に収録が終わると、24時間やってる田無の練習場に行って朝の4時、5時まで球を打つ。ロケに行くときもずーっとクラブを握ってた。四六時中ゴルフで頭がいっぱい。田舎に行って芝があれば、ボールを打つ(笑)。ロケ開始の1時間早く行って現地で鳥かごを探して打つ。途中、1時間でも時間が空けば球を打つ。そんな感じでした。
最初に茨城県のサニーフィールド(現ゴルフ5カントリーサニーフィールド)、その後に千葉県の南総CC、袖ケ浦CCの会員になって練習しましたよ。調子が悪ければ何百発も打つ。こんなこともありました。南総で朝イチにスタートし、12時ごろに上がった。けど、バンカーの調子が悪かったので、バンカー練習場に行ってひたすらボールを打ち始めた。すると、「森末さん、フロントに来てください」とアナウンスが入ったんです。気がついたら小雨が降っていて、辺りは真っ暗になっていました(笑)。あの頃は仕事もあるし、本にあった10万発には及ばずに8万発くらいしか打てなかったけど、1年でハンディキャップ「9」になりました。
岡本綾子さんと一緒のゴルフ番組のロケでラスベガスに行ったときには、前日の練習ラウンドで「78」が出たことも。「綾子さん、出ました! 78!!」って大喜びしましたが、番組ではボロボロでしたね(笑)。 =この項つづく
(清流舎・小川淳子)