大勢「勝つために八回を投げる」と“白旗”…マルティネスとの巨人守護神争い早くも決着
守護神がトーンダウンした。昨9日の宮崎キャンプ第2クール最終日、大勢(25)が一軍投手陣の大トリでブルペン入り。捕手を立たせたまま13球を投げ込むと、「チームが勝つために自分が八回を投げた方がいいなら投げる」と自らストッパーからセットアッパーへの配置転換を口にした。
オフに中日からマルティネス(28)が加入。通算166セーブの「竜の絶対的守護神」に対し、入団1年目から巨人の抑えを務めて通算80セーブの大勢は、「個人としては九回に投げたい。いちから取りに行く」とガチンコ勝負を挑む決意を示していたのだが……。
「杉内投手コーチあたりは抑え未定の方針を示していましたが、阿部監督は入団が決まった当初からマルティネス抑えを明言し、その後もたびたび同様の起用法に言及している。7日のマルティネスの初ブルペンを見た際も、『とんでもねぇな』と絶賛。これだけ既成事実化しては、さすがに大勢も白旗を揚げざるを得ませんよ」(巨人OB)
大勢は昨年、一昨年と右肩違和感、右上肢のコンディション不良で離脱している。マルティネス獲得は大勢の故障再発の懸念を考慮してのことでもあるが、「幕張の防波堤」と言われた元ロッテ守護神の小林雅英氏は、八回と九回のどちらもやった経験から、「僕の場合、八回などのセットアッパーの方がしんどかったですね。セットアッパーは2点差で負けている場面から3点差でリードしている展開と幅広いシチュエーションで登板の可能性がある」「勝ち試合にしか投げない抑えより、セットアッパーの方が投球回数が増える傾向がある。九回より八回の方が負担は大きいといえます」と言っている。