ロッテ
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1年で退任 新鮮だったバレンタイン監督の満塁スクイズ指令
「オハヨウゴザイマス、オゲンキデスカ?」 明るい声が球場の通路に響き渡る。 1995年、レンジャーズで指揮を執ったボビー・バレンタインが新監督に就任した。メジャーでの監督経験者がプロ野球の監督になったのは初めてのことだ...
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長期低迷の中、試合そっちのけでゲームに興じる若手を一喝
心機一転、千葉への本拠地移転で臨んだ1992年シーズンは、開幕前の右足首捻挫によって成績を大きく落とした。翌93年は規定打席に到達したものの、以降は、出場機会が減っていった。年齢も30代半ばに差し掛かり、若手が使われることが増えてい...
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ロッテ佐々木朗希に地方公立校出身の壁…怪物でも伸び悩む
覚えることは山ほどある。 17日に登録抹消となったロッテの佐々木朗希(19)。16日の西武戦にプロ初登板初先発し、5回4失点という内容だった。井口監督は5盗塁を許したクイックなどを課題に挙げ、二軍で再調整させる方針だ。 ...
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千葉へ本拠地移転でも鮮明に覚えている川崎球場の思い出
今でも思い入れが強い球場だ。 1990年から2年間指揮を執った金田正一さんが91年オフに退任。翌92年、西武で投手コーチを務めていた八木沢荘六さんが新監督に就任した。それに伴い、球団は川崎球場から千葉マリンスタジアム(当時)...
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ロッテ佐々木の一軍初登板は5回4失点 露呈した数々の課題
ほろ苦いデビュー戦となった。 16日、ロッテ2年目の佐々木朗希(19)が西武戦で一軍初登板初先発。5回4失点で勝ち投手の権利を得た上で降板したが、後続の投手が打たれ、初勝利とはならなかった。 最速163キロのストレー...
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ロッテ佐々木朗希 160km捨て“腹八分目”投球がプラスのワケ
16日の西武戦で一軍デビューする佐々木朗希(19)の最大の売りといえば、右腕から繰り出す剛速球。大船渡高(岩手)時代には163キロをマークしてスカウトの度肝を抜いたが、ここまで二軍戦での球速は150キロ台中盤だった。 投げよ...
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エラーしたとき村田兆治さんは怒るどころか励ましてくれた
外野のフェンス沿いを黙々とランニングする姿が、一番印象に残っている。 独特のマサカリ投法で通算215勝を挙げたロッテの大エース・村田兆治さんのことだ。 私がプロ入り2年目の1983年、村田さんはアメリカで以前から痛め...
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金田正一監督からもらった1500万円相当のサファイアの指輪
「チームのMVP賞はサファイアの指輪だ!」 1990年の開幕前、監督に復帰した金田正一さんは、選手全員の前でこう宣言した。 チームの勝利にいかに貢献するか、日々考えながらプレーした結果、打率・338で首位打者を獲得する...
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大乱闘の試合後に、傷だらけのトレーバーとまさかの遭遇
金田正一さんは選手の健康管理に人一倍、目を光らせる監督だった。ランニングの量を増やし、散歩を課した。禁煙推進もそのひとつだった。特に投手には、「体に悪いものなんか吸うな」と口酸っぱく言っていた。 当時は私も含め、今よりも選手...
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金田正一さんのキャンプ初練習は異例の「早朝早歩き30分」
金田正一さんが監督なら、そうなることは覚悟していた。 1974年に日本一を達成するなど、73~78年に監督を務めた金田さんが90年、12年ぶり2度目の監督に就任した。 1月の合同自主トレ。当時は、キャンプ前に監督やコ...
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伝説の“10.19”有藤監督が9分間猛抗議したワンプレーの真相
「何やってんだ! 早くしろ!」 ブルーのグラウンドコートを着て猛抗議する有藤通世監督に対し、スタンドのみならず、近鉄ベンチからも強烈なヤジが飛んできた。 1988年10月19日、近鉄とのダブルヘッダー第2戦。4対4で迎...
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伝説の10.19ダブルヘッダー 近鉄V阻止「最後の5秒」の記憶
近鉄が連勝すれば優勝が決まる「10.19」のダブルヘッダー。普段の川崎球場は観客が少なく、満員になるのはゴールデンウイークくらい。そのわずかなスタンドのお客さんも、野球ではなく、隣の競輪場をのぞき見する人がいた、といわれたほどだった...
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右手骨折で強行出場 4年連続で獲得した盗塁王への思い入れ
右手有鉤骨骨折が完治しないまま、有藤通世監督の鶴の一声で一軍へ緊急昇格した私は、復帰戦となった西武戦で3安打1盗塁をマーク。翌日の同戦でも、1安打1盗塁とチームの連勝に貢献することができた。 こんな状態でも意外と打てるもんだ...
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有藤さんの突発的な一軍復帰指令に目玉が飛び出るほど驚く
「ニシ、今日から行くぞ!」 「えっ? どこへ行くんですか?」 「バカ、ゲームに出るんだよ!」 右手有鉤骨骨折でリハビリをしていた私は1989年5月27日、監督である有藤通世さんの鶴の一声で急きょ、一軍に昇格。その日...
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右手有鉤骨骨折もギプスをしたままの代走出場に敵もア然
1987年、現役を引退したばかりの有藤通世さんが監督に就任した。落合さんが中日へトレードで移籍し、チームは転換期を迎えた。 私はこの年から背番号「3」に変更した。過去に榎本喜八さん、弘田澄男さんらがつけた番号で、これに恥じな...
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結果を残し続けた秘密は宿舎の机の上に積まれた有藤ノート
プロ3年目(1984年)の秋季キャンプ。私は、有藤通世さんとまさかの同部屋になった。 「失礼します!」 有藤さんが部屋にいたらと思い、コンコンとドアをノックして、恐る恐る部屋に入った。 「何で自分の部屋をノックし...
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ロッテ佐々木「5月一軍」見えた! 最大の課題はやはり体力
徐々にだが、前に進んでいる。プロ2年目の右腕・佐々木朗希(19)のことだ。 20日、イースタンの楽天戦に先発し、3回を2安打1四球4奪三振、2失点。新外国人のディクソンに公式戦初の一発を浴びたものの、ストレートの最速は153...
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大先輩・有藤通世さんとバッタリ鉢合わせ、慌てて筋トレ!
ミスターオリオンズと呼ばれ、通算2000安打を達成した有藤通世さんとは5年間、ロッテで一緒にプレーしている。 私の14歳年上で、1974年の日本一メンバーでもある有藤さんは背が高くて風格がある。豪放磊落な人で、「土佐のいごっ...
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ロッテ佐々木千隼はリリーフに活路 “次点”から逆襲始まる
2年ぶりの白星の味は格別に違いない。 18日、ロッテの佐々木千隼(26)が今季初勝利を挙げた。1点ビハインドの八回に登板して3者凡退。九回に味方が逆転し、2019年以来となる勝ち星を手にした。 16年ドラフト1位で入...
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結婚式の仲人を稲尾和久さんが紹介してくれた顛末
1984年から86年までの3年間、ロッテの監督を務めた稲尾和久さんは、西鉄での現役時代に鉄腕と呼ばれ、「神様、仏様、稲尾様」と称された大選手だ。 当時のロッテは、かつて西鉄が本拠地としていた福岡・平和台への移転を検討していた...
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1日に1000以上のスイングで指が固まり手が開かなくなった
1982年秋。 プロ1年目を終えたばかりの私は、川崎球場での秋季練習の初日、当時の監督だった山本一義さんに呼ばれ、「スイッチヒッターをやってみるか」と声をかけられた。 右打者としてプロ入りした私はその年、オープン戦途...
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中日に思い切って仕掛けた第7戦初回のバスターエンドラン
ナゴヤドームでの第6戦は両軍の総力戦により、延長十五回を引き分けた。同じ敵地での第7戦もロッテは先攻。積極的に動いて先制点を取ることで、こちらのペースに持ち込みたかった。この試合にきちんと合わせてくれた選手たちなら、攻めの采配にも応...
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落合さんを意識しないため相手ベンチを見ないことを心掛けた
中日との2010年日本シリーズに臨むにあたり、私は相手ベンチの様子をなるべく目で見ないことを心掛けた。「落合監督」を意識しすぎないためだった。 敵将の落合博満さんが試合中、どんな局面であっても表情を変えないことは、テレビ中継...
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ロッテ佐々木が二軍戦で3回無失点 GW一軍デビューの現実度
ロッテの井口監督によれば、予定通りなら5月上旬の一軍合流だそうだ。 佐々木朗希(19)が9日、西武との二軍戦に先発。3イニング39球を投げ、1安打無失点。直球はMAX153キロだった。試合後は球団を通じて「次はもっと長いイニ...
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ロッテ監督就任直後に打撃ケージで落合さんと交わした昔話
2010年、ロッテの監督1年目でシーズン3位からCSを勝ち上がり、落合博満さん率いる中日との日本シリーズを戦った。相手が中日と決まったときは、少し感慨深い気持ちになった。 その年のオープン戦でナゴヤドームへ遠征したとき、落合...
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落合博満さんが「ここは打つ」と言うときは必ず結果を出す
ロッテでの現役時代は多くの先輩や後輩とプレーし、さまざまな指導者にお世話になった。偉大な先輩として影響を受けた一人が落合博満さん(元中日監督など)である。 落合さんとはプロ1年目の1982年から5年間、ロッテで一緒にプレーさ...
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ロッテ佐々木が二軍デビュー「2回19球1安打無失点」の収穫
順調に階段を上がっていると言えるのではないか。2日、ファームのヤクルト戦で公式戦デビューしたロッテ・佐々木朗希(19)のことだ。 2回、計19球を投げて1安打無失点、2奪三振。この日の最速は153キロだった。 その気...
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ロッテ二軍コーチに就任 開幕半月で一軍行きを命じられた
ヤクルト入団時の監督は土橋正幸さんだった。高校を卒業後、浅草のストリップ劇場「フランス座」の草野球チームに助っ人として参加し、東京都大会で優勝。そこからプロ入りした異色の経歴の持ち主だ。江戸っ子気質でとにかく短気。みんな怯えながらプ...
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ロッテ佐々木朗希 “6割の力”で153kmを投げた現状と青写真
160キロを期待したファンは、物足りなかったかもしれない。 12日の中日戦で六回の1イニングに登板、3者凡退に打ち取ったロッテの2年目右腕・佐々木朗希(19)のことだ。 京田、阿部、ビシエドの上位打線3人に対して計1...
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ロッテ佐々木朗希がシート打撃登板も…今季はまだ“戦力外”
「怪物」の右腕がムチのごとくしなった。 ロッテの佐々木朗希(19)が5日、シート打撃に登板。打者4人に計35球を投げ、安打性の当たりはゼロだった。 この日の最速は152キロで、井口監督も「しっかり仕上がってる」と満足げ...